2018年5月13日(日)

アジ釣り 潮の速い時のタナの取り方(1)

アジ釣りでは潮に乗せて船を流すようなことはしません。船長はできるだけポイントをずらさないように操船します。しかし、とんでもなく速い潮の時には同じポイント留めることはできません。あくまでできる限りです。

潮が速くて場所を動かさないのであれば、仕掛けを下ろすと斜めに道糸が流れていくのは当然のことです。水深20mなのに24、5mしないと底に到達しません。いくら船長が船を同じポイントに止めておくと言っても微動だに動かさないなんてことはできません。ちょっとポイントの潮上側になったり、潮下側になったりするのは避けられません。水深20mで最初は25mで着底したとしても、すぐに取り直したら22mで着底することにもなったりします。ではどうしたらいいのかというと、その都度タナの取り直しを素早くするしかありません。最初に仕掛けを投入してタナを取ったら、しばらくそのままというのは潮の速い時には適切な釣り方ではありません。釣り人が最初に取ったタナからずれているのを察知できるのは水面上の道糸の角度だけです。

いかに素早くタナの取り直しをするかが潮の速い時には求められます。糸フケを取らないで取り直しをしても正確には取ったことにはなりませんので、糸フケを取った上での底ダチを取るのが大事です。トンと底に着いた感触を確認したら、一度だけでなくオモリを持ち上げてすぐにもう一度底に着けてみる。二回もしくは三回ほどこの操作をして同じ位置で底ダチが取れれば大丈夫です。同じ位置で底ダチが取れなければ、まだ糸フケが取れていないということです。

通常タナ取りは「下から3m」と言われたら、2mでコマセを撒きそして1m持ち上げて待つというのが一般的です。ですが、潮の速い時は2mでコマセを撒きさらに1m持ち上げると仕掛けがコマセの煙幕の上に行ってしまいます。何故なら、仕掛けは潮で殆ど真横になびいているからです。こういう時には2mでコマセを巻いたらそのまま待った方がいいと思います。あとは魚が喰うか喰わないかで判断することになります。水面近くではすごく潮が速いと思われるのに、底近くでは潮が殆ど動いていないなんていうこともあるので、あとは魚の喰い方を見て判断するしかありません。