2018年4月17日(火)

シロギスの釣り方(1)

シロギスの釣り方にはいくつかの方法があります。竿を何本も並べての置き竿釣法もその一つでしょうが、掛かるのを待っているだけの待ちの釣りです。ここでは一本の竿だけで積極的にシロギスを誘って針に掛ける釣り方を紹介します。

上の仕掛け図は胴付き二本針仕掛けです。この仕掛けを使います。一本針仕掛けでも結構です。でも、これからシロギスの喰いが活発になってきますので、二本針にしておいたほうが面白いです。この仕掛けは少し沖目にキャストする事を考えて作られています。投げるといってもせいぜい20mくらいです。このちょっと投げるということがとても大事です。通常のシロギス竿のガイドの一番手前は腰高で大きいですよね。これはスピニングリールを使う事を前提にしているからです。だからと言って、スピニングリールを使わなければいけないわけではありません。使いようによっては両軸リールのほうが使いやすいです。50mも100mも投げるわけではないのです。ほんの20mか30mです。両軸リールの方がワンタッチで簡単に下手投げで投げられます。ですが、キャスティング性能に優れた両軸リールでないとスムースに投げられないこともあります。軽くてキャスティング性能に優れた両軸リールは小型でもかなり高価です。私が使っている両軸リールはダイワ エアドredtuneとシマノ メタニウムmg7です。道糸はPE0.8と0.6号を巻いてあります。潮の速い時には0.6号を使います。こんな高価なのと思われる方はスピニングリールを使う方がいいです。スピニングリールのキャスティング性能に関しては値段の安いものでも十分です。

釣り方のテクニックの第一はエサの付け方です。アオイソメをチョン掛けにする。決して縫い刺しにはしません。こうするとエサが回ってしまうからです。ハリスにヨリがかからないようクロスビーズで止めてあるだけにしてあるのはこういう為でもあります。エサの長さは4センチか5センチです。これ以上長くしてしまうとシロギスが喰っても針にはなかなか掛かりません。二本並べてチョン掛けにしても結構です。ですが必ず一つは頭が付いているのを付けることが大事です。アオイソメの尻尾の方のクネクネしているところだけを付けている方を時どき見かけますが、あまりオススメ出来ません。なぜなら、すぐに取れてしまうからです。投げる衝撃で取れてしまったり、シロギスがチョット引っ張っても取れてしまいます。こういう付け方をする方は天秤仕掛けで置き竿にしておく方に多いです。

二本針の上の方の針にはあまり喰わないのではないかと疑問に思う方もいらっしゃいます。仕掛けを真下に下ろしているだけの方はそう思うかもしれません。だからこそ、仕掛けを投げるのです。仕掛けが斜めに入っていれば、上の針も底近くに来ています。これからの時期シロギスの喰いが活発になってくると、上の針の方に大型が掛かることが多いです。

この釣りの一番大事なポイントは沖目に投げ込んだ仕掛けが底に着いた後、できるだけオモリを動かさないようにすることです。風が強かったり潮が速いと船はどんどん流れます。糸を張ってオモリが底を転がったり引きずるような操作をするとシロギスはなかなか口を使ってくれません。ではどうして当たりを見るかは聞き合わせです。10秒か15秒はオモリを動かさずにしておいて、それから場所移動を兼ねて静かに竿先を持ち上げるのです。この時にシロギスがエサを吸い込んでいれば、針に掛かります。掛かっていなければ1mほど仕掛けを持ち上げた後、静かにオモリを置いてやります。決してドスンとオモリを落とさないことが大事です。こんなことをすると逆に散らしてしまうかもしれません。

オモリが底についている間は天秤仕掛けのようにコズキもしません。ではどうしてエサを動かすのかと言うと、オモリを動かすことなく道糸をツンツンと軽く張ったり緩めたりしてやるだけでいいです。これからの時期はこんなことをしなくても構いません。ただひたすらオモリを引きずらないようにしてやるだけです。時には糸を出してやらないといけないかもしれません。こういう時に両軸リールは便利です。親指ワンアクションで糸が出せます。

先ほど、聞き合わせのように静かに竿を持ち上げると言いました。この操作でシロギスを針掛かりさせるには少し硬めの穂先の竿がいいですね。置き竿用の柔らかい竿では魚が竿に乗らないかもしれません。ダイワ極鋭のシロギス竿の穂先は柔らかめでも、穂先のすぐ後ろの部分ーここを穂持ちと言いますがーはかなり硬めです。この聞き合わせの際に針掛かりさせるためでしょう。この穂持ちの部分の硬さが竿の調子を決めます。

最後にシロギスの当たりについてです。よく、ブルブルっとハッキリした当たりを体験した方も多いと思います。あれは当たりというより逃げる時の動作みたいなものです。シロギスがエサを吸い込んで口のなかに入れた途端、違和感を感じて吐き出す時のシグナルみたいなものと思っています。針が口の中に残って刺さっていれば釣れますが、そうでなければ逃げられてしまいます。あの当たりでいくら合わせても意味はありません。合わせても合わせなくても、掛かっているものはそのまま釣れるし、そうでない場合はそのままおさらばです。シロギスがエサを吸い込んだ瞬間が分かればいいのですが、なかなかわかりません。ですから、聞き合わせをするのです。

図に示したように自分で仕掛けを作れる方はいいですが、そうでない方は店に来てから購入してください。よくわからないまま近くの釣具店で購入すると、おもっているものではないかもしれません。東京湾中ノ瀬で釣るのに合わせて作ってあります。